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コミュニケーションスティック

コミュニケーションスティックは介護施設生活において被介護者と介護スタッフをつなぐ新しい杖の提案です。「音声からテキストメッセージ送信」「受信したテキストメッセージの音声読み上げ」「転倒時の位置情報通知」の3つの機能を実装しています。この3つの機能によって、外出における「迷子」と「転倒」の不安を解消し、被介護者と介護スタッフの両者にとって安心と安全な外出機会を提供します。

  • コミュニケーションスティック

  • Communication Stick

    Communication Stick

  • コンセプト

  • 問題と解決策

  • 機能

  • 初期スケッチ

概要

コミュニケーションスティックは介護施設生活において被介護者と介護スタッフをつなぐ新しい杖の提案です。「音声からテキストメッセージ送信」「受信したテキストメッセージの音声読み上げ」「転倒時の位置情報通知」の3つの機能を実装しています。この3つの機能によって、外出における「迷子」と「転倒」の不安を解消し、被介護者と介護スタッフの両者にとって安心と安全な外出機会を提供します。


経緯

私は以前高齢者を対象としたマーケット調査で高齢者住宅に訪れました。 その際に施設スタッフであるセラピストや介護士たちは被介護者の心と体の健康(QOLとADL)促進のために外出の機会を与えたいという思いがある一方、管理者として外出させることのリスク(迷子や転倒によるケガ)を考えると、外に出すことができないという悩みを抱えていました。 また利用者本人も高齢にともなう自身の身体能力の低下によって、長距離の外出に対してネガティブになっている現状がそこにはありました。 そこで、利用者の移動をサポートする歩行補助具を施設管理者と被介護者が相互的にコミュニケーションを可能にするツールとすれば、この問題を解決する有効な手段となり、施設の利用者の外出機会を増やすきっかけになりえると考えました。


機能

コミュニケーションスティックがもつ「メッセージ送信機能(音声 to テキスト)」「メッセージ受信読み上げ機能(テキスト to 音声)」「転倒時の位置情報通知」の3つの機能につて説明します。 ①メッセージ送信機能(音声 to テキスト): 機能説明:この機能では入力した音声をテキストデータに変換して任意のメールアドレスに送信することができます。ユーザーは杖の取取手前方にあるボタンを押しながら、杖に話しかけます。ボタンを離すとそれまでに話した内容がメールで送信されます。 仕組み:USBマイクから取り込んだ音声データをGoogle Speech APIを利用してテキストデータに変換し、.変換したテキストデータをLinux mailコマンドで任意のメールアドレスに送信します. ②メッセージ受信読み上げ機能(テキスト to 音声): 機能説明:この機能では任意のメールアドレスから受信したテキストメールを音声として読み上げることができます。メッセージ受信後、取手前方にある再生スイッチをおすと、受信したメッセージが再生されます。新規1件のみ再生することができ、新しいメッセージを受信すると、前のメッセージは消去されます。 仕組み:送られてきたメール文章をGoogle TTS APIを利用して音声データに変換、その音声データをRaspberry Piのイヤフォンジャックから出力し、その出力を増幅してスピーカーから音を出します。 ③転倒時の位置情報通知: 機能説明:この機能では、利用者が外出じに転倒した際、転倒した事実と、事故の位置情報を任意のメールアドレスに自動的に送信します。これによって、施設管理者は緊急の事故対応を迅速に行うことができます。 仕組み:杖の落下による衝撃を加速度センサで検知。検知時のGPS情報を任意のメールアドレスに送信します。通常利用における動きと転倒時に発生する衝撃を切り分けるアルゴリズムを実装し、転倒時の杖の動きのみを検知します。アルゴリズムの中では落下時間と衝撃ピークの二つの要素のから、転倒とそれ以外の動作を切り分けます。


開発過程

【構想】 介護施設管理者のヒヤリングから施設管理者が被介護者を外出させるのが困難な理由として「迷子」と「転倒」の二つがあることに気付きました。この懸念を解決するためには被介護者外出時に介護者と常にコミュニケーションできる手段を持つことが必要と考えました。一般の人々にとっては携帯電話がコミュニケーションの手段になりますが、高齢者住宅入居者の携帯電は所有率は低く、外出時の紛失可能性の高い携帯電話では不十分です。従って「誰でも使えるシンプルなユーザビリティ」で「紛失リスクの低い」製品の提案が必要だと考えました。 より使い方をシンプルにするため、音声を使ったメッセージの送受信機能を開発しました。これにより視力の低い高齢者でも簡単にメッセージの送受信をすることができます。また、施設管理者側からは利用者にメッセージを一斉送信できることもメリットの一つです。食事の時間や緊急連絡など集団生活において連絡必要な情報を簡単に確実に届けることができます。 そして紛失可能性を下げるために、歩行補助具である杖にに着目しました。移動というアクティビティにおいてマストアイテムである杖に上記の機能を持たせることで、紛失のリスクを格段に下げることができます。 【プロトタイプ】 私たちはこれまでに2種類のプロトタイプを作成しました。1つは通信機能を実装したハードウェアプロトタイプ、もう一つはデザインおよび機構検討用のデザインプロトタイプです。 ・ハードウェアプロトタイプ ラズベリーパイを活用したハードウェアプロトタイプを開発しました。 それ他の構成要素はGPS、USBマイク、スピーカ、アンプモジュール、9軸ジャイロ・3軸加速度センサモジュー、USB3Gモジュールなどです。以上はすべて汎用品を購入して組み合わせることで簡易的に機能を実装しました。また、softwareもにもGoogle API等のオープンソースを活用したので、必要に応じて誰でも追加機能を加えることができます。開発の進捗状況は、音声からテキストへの変換とメッセージの送信機能の試作開発は終え、正常にどうさすることを確認しました。 ・デザインプロトタイプ コミュニケーションスティクには既存の杖が実現している杖の機能(長さ調節機能、握りやすさ、強度剛性、etc)も必要ですので、まずは既存の杖を購入しサイズおよび機構のリバースエンジニアリングを実施するところから始めました。これに加えて量産時必要な実装部品サイズを見積もり、デザインスケッチおよびメカレイアウト検討を行いました。デザインこ初期の段階では発砲フォームを用いて持ち心地や見た目の印象など検討し、より新しい印象を与えることができる杖のデザインを検討しました。また、最終段階では3Dプリンタを用いて形状試作を行いました。 今後は残機能の実装、量産品相当の基板開発、および取手部分の材料選定を含めた握りやすさ使いやすさの改善に取り組もうと考えています。


差別化

高齢者用のGPS端末自体はすでに各社から様々な形態で販売されています(下記参照)。 FUJITSU  GPS CANE https://youtu.be/QVux_-tQzeQ Smart Sole http://gpssmartsole.com/gpssmartsole/ Safe Link http://safelinkgps.com/ これら既存製品とコミュニケーションスティックを比較したときの新規性は2点あります。 ①相互コミュニケーションを前提としたシステムであること 既存の位置情報の管理製品は、施設管理者や保護者からの一方的な監視行為にであるため、被介護者が監視されているような印象を与え、本人たちが持ちたがらないという課題があります。一方コミュニケーションスティックは監視ではなく被介護者と介護者の相互のコミュニケーションを提供を前提とする製品のため、被介護者自身の意思疎通のニーズ(帰る時間が遅れる、道に迷ったなど)にも則した機能を持っています。また、基本的に位置情報を得るのは転倒時のみとすることで被介護者へプライバシーに対する安心感を提供します。 ②オープンソースハードウェアであること コミュニケーションスティックのほとんどはオープンハードウェアやオープンソースのみ構成されていますので、製品のハッキングを許容しています。これは既存製品にはない新しい考え方です。例えば実装部品そのままでも歩数カウントなどの機能追加をすることもできますし、センサを追加するだけで体温や脈を計測することもできるようになります。施設や被介護者のニーズに対してオンデマンドに対応することができます。


将来の計画

販売開始予定 2018頃 目標販売台数 8500本/年(Nationall) 85000本/年(Global) 販売予想価格 $200 2018年の製品化を目標として現在のプロトタイプを金型成形を前提とした量産設計にブラッシュアップ、および転倒検知の精度を向上する開発を行っていきます。また、販売前年の2017年中には協力会社を募り、製品性能を評価する実証実験を行う計画をしています。


他アワードでの受賞歴

無し


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